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Land Traveler - 第5章 - 15話

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 蹲っていたその人物は、遠くのほうに見えた明るい色に目を凝らした。まるで自分を導くかのようなその光に自然と手が伸びる。先ほどまで指一本さえ動かせなかったのが嘘のように軽い。伸ばした手を一度戻し、手のひらをを見つめその手指を曲げる。今まであった、無数の糸に絡められれいるような感覚はなく、己の思うままに動く。
 恐る恐る脚を曲げ立ち上がる。何も抗うものはなかった。自然と口角が上がる。


(行ける、これなら。あの、懐かしいような声の許に…)


 導かれるままに光へと向かって足を進める。



 光の果てで見留めた蒼白い色に微笑んで見せると、彼は安堵して瞳を閉じた。


 
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